【ARTERA ONLINE GALLERY】都谷森 孝子

都谷森 孝子
Toyamori Takako

1978年、38歳の時、文学碑めぐりで「拓本」(石碑などの筆跡を紙に写し採る)と出会う。真っ黒い墨を使うのに、文字が白く浮き出てくる、その瞬間がたまらなく、「拓本」のとりこに。夫との二人三脚で採拓の旅の始まりです。石碑の所在の調査、現地に出かけ、採拓し、記録する(記録は本を作る時役立った)。
石碑の言葉を編む人がいる。それを書に表す人がいる。それを石に刻む人がいる。それぞれの人にそれぞれのドラマがあり、その思いをくんで採拓し、その思いに近づくように軸装の材料(母や友人からいただいた着物地)を考える。一番大変。
採拓は人と人との出会いとつながりでできます。拓本を知ってから「人生は出会い旅」と感じています。

PROFILE

1940    青森県西津軽郡鯵ヶ沢町で誕生
1978    「拓本」にめぐり会い、採拓(拓本を採る)の旅が始まる(師:加賀谷健三)
(~2010)  夫との二人三脚の旅→32年
1989    「拓本と写真で見る奥の細道」展3回
(~2003)  拓本と写真でたどる種田山頭火の世界」展1回
1993~97  「表装講座」受講
2015    「おくの細道拓本紀行」発行
2017    「山頭火句碑拓本紀行」発行

大町桂月の歌 「嫦娥くらの景は六方石にあり入江のふち磁石のふち」
拓本(軸表装)   156×68cm

「うどん供へて母よわたくしもいただきまする」(山頭火句)
1998 拓本(軸表装) 164×48cm

「この道しかない春の雪ふる」(山頭火句)
2010 拓本(軸表装)117×80cm

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